日々のこと

雲海

晴れた日、たまに遠くのビルの向こうに雲が広がっている景色を目にする。

大きく横に広がったそれがまるで海のようで「雲海」という名にふさわしい。


その景色を見る度、遠い昔、新宿駅で待ち合わせをした相手が「絵画みたいだね」と言ったセリフを思い出す。

夕方、駅前から見たビル群の向こうに、印象派の絵画のような淡いピンクの雲。

あの雲が本当に海だったら…と想像を広げ、海に面した街を想像した。


今でもそんな雲を見ると、なんとなくその場面を思い出す。遠くも懐かしい思い出。