先日、海の近くに泊まりに行った。
20代の頃はどこでも寝られたのに、3、40代になるにつれ、旅先でぐっすり眠ることができなくなってしまい、今回は朝の4時半に目が覚めてしまった!
夜も明けて美しい鳥のさえずりが聞こえてくる…起きたくてうずうず!
しかしいくらなんでも早すぎる!
今日1日持たないかもしれないし…と無理に目をつむり、やっと5時半。
パッチリと目が覚めたのでこれはもう起きるしかないと身支度を整え、6時半過ぎには遊歩道の散策へと出かけた。
海を眺めながら遊歩道を歩く…色あざやかな花が目に飛び込み、風のざわめきも心地良い。
早起きして良かったなぁと自分の選択を喜びながら歩いていると、遊歩道を整備している男性がいた。
「おはようございます!」と声をかけると「おはよう!たけのこ食べる?」と。
たけのこの旬は過ぎて機を逃していた私にはなんとも嬉しい朗報!
聞けばたけのこはたけのこでも「破竹」という種類で、アク抜きもいらないと言う。
なるほど、たまに見かける細くて竹みたいなたけのこは破竹だったのか、と合点がいく。
お礼を言って遊歩道をずんずん進む。
長い破竹を持ちながら「早起きは三文の徳!」と嬉しい気持ち。
有名なお土産より、高い食べ物より、地元の人との触れ合い、そして地元の旬の野菜、これは私にとって何よりの喜びだ。
帰宅後、破竹はオリーブオイルで炒めたり、ワカメとおすましにしたり。
旅が終わっても数日は、破竹が旅の余韻を味わわせてくれた。